音場
音場(おんじょう)とは何でしょう?
これは英語のSound fieldの直訳です。
これは音がある空間のことをさしますが、そう考えてみたら
真空以外に音がないところなんてないので、生活の場はどこでも
音場ということになりますよね。
ただ、補聴器の業界では一般的に「音場での測定」というと、
スピーカーから純音あるいは音声を提示して測定することをさします。
要するにある程度の距離をおいて音を提示しています。
より生活空間や自然の状態に近い状態での音の提示ともいえます。
それに対して、「ヘッドホンの測定」となるとヘッドホンを通して
音を提示することになります。
補聴器の装用前に聴力測定が欠かせませんが、これはヘッドホンでの
測定が一般的です。
ヘッドホンを使う場合、測定されている人の顔の向きやスピーカーからの
距離がずれることによって音圧のバラツキがおこるということが
おきませんし、ある程度音を遮断することができるというメリットが
あります。
ただし、補聴器を装用している状態ではヘッドホンをつけて測定することは
難しいので装用効果をみる場合は、音場での測定になります。
補聴器の装用効果を測定する場合は、裸耳(らじ、補聴器なし)で
測定したあと、補聴器を装用した状態で測定します。ともに音場で測定します。
装用効果の計算式は簡単です。(もちろんそれぞれの周波数で求めてください)
補聴器の装用効果(ファンクショナルゲイン)
= 補聴器をつけた状態での装用閾値ー裸耳の聴力閾値
例えば、Aさんの1000Hzでの裸耳聴力閾値が50dBSPLだったとして、
補聴器をつけたら30dBSPLでした。
この場合の1000Hzのファンクショナルゲインは?
そうです、50dBSPL-30dBSPL=20dBです。
(ゲインの単位はdBです。SPLやHLは不要です。)
簡単ですね。