3つの世代の補聴援助システムが騒音下での聞こえを改善するために行っていること
2014年6月13日
フォナックの補聴援助システムは、マルチ・チャンネルFM⇒ダイナミックFM⇒Roger(ロジャー)と進化していきました。
2007年11月 マルチ・チャンネルFM発売
2008年11月 ダイナミックFM発売
2013年9月 Roger(ロジャー)発売
この3つの世代のシステムを同じ人が、異なる騒音下で言葉の聞き取りテストを行った結果が下のグラフです。
騒音レベルが65/70/75/80dB(A)の4つの環境で、うるさくなればなるほどスコアが下がっていくのが分かります。
3つの世代のシステムは、静かな環境では大きな差はありませんが、騒音レベルが大きくなると効果に差が出てきますね。
差が出る理由を各世代で行っている処理で説明すると…
第1世代『マルチ・チャンネルFM』
補聴器/人工内耳のマイクで離れた話者の声を拾うことは困難(特に騒音下)なため、話者がマイクロホンを装着、その際、極力騒音がマイクに入らない様、マイクロホンは指向性タイプにし、また、マイクは出来るだけ口元の近く(15cm以内)に装着していました。
第2世代『ダイナミックFM』
FMマイクを使用しても、騒音レベルが大きくなると①補聴器/人工内耳のマイクに入る騒音と、②FMマイクに入り込む騒音で効果が下がります。
そこで、ダイナミックFMは、室内の騒音レベルが57dB以上ある場合、2dBステップで自動的にFMマイクからの音の比率を調節(自動音量調整機能)、騒音下でも聞こえがマルチ・チャンネルFMよりも向上しました。
第3世代『Roger(ロジャー)』
ダイナミックFMと同じ自動音量調整機能に加え、②FMマイクに入り込む騒音もデジタル処理により取り除くことが可能となりました。
騒音下での聞こえがダイナミックFMよりも更に向上したのはこのデジタル処理が大きいんです。
上記の内容をプレゼンにまとめた資料を作成しました。
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