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Field Study News 「コクレア社人工内耳とRoger」

オクラホマ州 Hearts for Hearing 財団に所属する Jace Wolfe 氏の最新の研究によると、人工内耳と Roger を使用することで特に 70 dB(A) から 80 dB(A) といった非常に騒がしい環境での言葉の聞き取りが、従来のFMやダイナミックFMよりも大幅に改善すると報告されています。
研究の目的は、新しい補聴援助システム Roger による聴取能の改善効果を、静寂時および異なるレベルの雑音負荷時の条件で、補聴援助システムなし、ダイナミックFM、従来のFMシステムと比較することです。
研究装置は下記の様にセットアップされました。

図1:教室内の騒音を提示する4つのスピーカーを四隅に、また検査文を提示するスピーカーを正面に配置して実施

次のグラフが結果です。
70 dB(A) から 80 dB(A) へと騒音レベルが上がるにつれて、差がどんどん大きくなっていくのが分かります。

図2:静寂時、小さい雑音負荷時 (a)、大きい雑音負荷時 (b)で測定したコクレア社Nucleus 5 サウンドプロセッサ装用者の語音聴取検査の結果。言葉は被験者の位置で64 dB(A)となるよう呈示。グラフの横軸が負荷した雑音騒音レベルを示す。MLxiはダイナミックFM、MLxSは従来のFM。(HINT=Hearing in Noise Test

補聴器と Roger の Field Study News でもお伝えしましたが、普通学校の一般的な教室の平均騒音レベルが 65 dB、低学年では 75 dB と言われてますので、学年が低いほどRoger を使用するメリットが大きいことが分かりますね。

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