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Field Study News 「補聴器とRoger」

テキサス州ダラスにあるテキサス大学の一角、コミュニケーション障害を専門とするキャリアー・センターにて行われた研究の結果を紹介します。

研究の目的は、補聴器に3世代の補聴援助システム(① Roger、② ダイナミックFM、③ 従来のマルチ・チャンネルFM)を使用した時に、どのくらい聞こえの改善に差が出るかを様々な騒音レベルで比較することです。

研究装置は下記の様にセットアップされました。

図1:客観的評価は室内に教室内の騒音を提示する4つのスピーカーを四隅に、また検査文を提示するスピーカーを正面に配置して実施 (Roger inspiroのマイクロホンは、スピーカーから20 ㎝の距離に配置)

次のグラフが実験結果です。

静寂時や騒音レベルが60 dB(A)位までは、3つのシステムに差は見られませんが、65 dB(A)を超えてくると3つのシステムで差が大きく出てきます。

図2:従来のFM、ダイナミックFM、Rogerを使用した時の各騒音レベルにおけるHINTの正答率 80 dB(A)の騒音レベル下では、10%以下の点数となったのは、従来のFMで9名、ダイナミックFMで6名、Rogerでは1名のみという結果が得られた

普通学校の一般的な教室の平均騒音レベルが65 dB、低学年では75 dBと言われていますので、実際に授業中に使用した場合、Rogerの方が効果が高いことが分かります。

資料の全文はPDFで用意しました。下記のリンク先からダウンロードしてください。

Field Study News 「補聴器とRoger」 のPDF版はこちら

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