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一側性難聴とFMシステムについて

1990年の海外の論文ですが、一側性難聴のお子さんに対して
FM システムが効果的という内容のものがあります。
論文というのは、こんなものです。
O.T.Kenwothy, Ph.D; Thomas Klee, PhD; Anne Marie Tharpe, MS
『Speech Recognition Ability of Children with Unilateral
Sensorineural Hearing Loss as a Function of Amplification,
Speech Stimuli and Listening Condition』
Ear and Hearing, Vol.11, No.4, 1990
一側性難聴のお子さんに対する支援として、最初に行なわれて
いるのが教室内の席の配置の配慮です。
難聴を抱えている耳が先生の方を向いてしまうので、聞き取り
は難しくなるので、その辺りを配慮する、ということです。
このブログで紹介しているので、なんとなくどういう結論かは
わかると思いますが、やはり聞き取りを向上させるのは FM なん
ですね。
FM システムはどういうときに効果があるか?を振り返ればすぐに
想像がつきますね。
「SN 比を向上させる」ことが FM システムの役割です。
一側性難聴のお子さんにとっては SN 比が小さいと、聞き取りは
難しいです。したがって FM システムは効果的ということですね。]
難聴の耳に FM をつけるわけではありません。
良聴耳側に利得を理論的にはゼロにした状態で、FM 受信機をつけ
てもらいます。
この論文が書かれた時代には iSense Micro というものが存在しなか
ったので、iSense Micro は使っていません。逆に今であれば、補聴器
はなくても、iSense Micro で SN 比を確保することが可能です。
すごくざっくりですが、論文の内容をサマリましたので、ご確認
ください。
一側性難聴とFM

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