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Phonak ジュニア・モードについて

以前2010年のブログでもジュニア・モードについて記事にいたしましたが、
今回は少し掘り下げた話をいたします。

そもそも、なぜPhonakの調整ソフトには「junior mode」なるものがあるのか?
それは、子供たちが補聴器を正しい設定と機能で補聴器を装用する事は
とても大事な事で、特に言語発達と子供たちに最高の生活の質を提供する上で
重要だからです。
ジュニアモードフィッティングソフトウェアは、
フォナック小児難聴諮問委員会の助けと、
正確、効率的かつ総合的な小児フィッティングを提供するために、
より広い小児コミュニティで開発されました。
最も最近の研究は、特に子供たちのリスニング環境に合わせ
科学的根拠に基づいた、カスタマイズ可能なソフトウェアの
デフォルト値を提供するために、照合されています。
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ジュニアモードのソフトウェアのハイライト

0-3歳、4-8歳、9-12歳、および13-18歳の子供のための
更新されたエビデンスベースのソフトウェアのデフォルト

  • デフォルト処方式としてDSLv5a
  • 各々のフィッティング哲学は、カスタマイズ可能なデフォルト設定で
    サポート
  • ジュニアロジャー/ FM+ Mをスタートアップのプログラムに設定
  • 検証プロセスを合理化
  • 年齢に応じ開閉防止の注意を提示
  • NAL処方式も設定が可能
  • レポートの印刷

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子どもたちは、自分の声とお友達の声も聞き取る事には効果的に調整された
補聴器装用がとても重要です。
また、それによって言葉と言語を発達させています。
(Seewald, Ross and Spiro, 1985;Scollie, 2004)
音声と言語は、社会的、情緒的発達、社会的統合と教育開発に
重く結びついています。したがって、子供の補聴器フィッティングこそ、
子供に関わる人のかなりの責任になります。
子供のニーズは、大人とは非常に異なっています。
子どもたちは多様でしばしば騒々しい環境にさらされた時、
それらの音響環境を制御することが出来ないとされています。
また、子どもたちのニーズも、その年齢に応じて
大きく異なってまいります。
大人のように、適切な補聴器の調整を子供たちに適合させることは、
難聴度についての知識と子供の聴力損失(どの音が子供のために不快か)、
耳特有のデータと伝導部(例えば中耳の内耳液)についての
知識と正確な数値を必要とします。
しかし大人とは異なり、少なくとも新生児に至っては、
臨床医はフィッティング時のテスト・セッションを行う際に、
確立される不完全なデータで、時々始めなければなりません。
そのうえ、あまり若い子供たちは、ぴったりのプロセスに活発に
参加することができません。
「一般的な補聴器調整のゴールは、柔らかな音、穏やかな音、
大きい音を聞き取れるが不快でないようにして、
様々な装用環境で優れた音質を提供する信号を提供することになっています。」
(Pediatric Amplification Protocol, American Academy of Audiology, 2003)
しかし、処方目標に対処するだけでなく、
適切な補聴器機能が選ばれることができるように、
各々の子供の必要な機能は個々に評価されなければなりません。
処方式は出発点ですが、プロが子供にフィッティングするとき
考慮する必要がある多くの質問があります。
それらの質問を考えてまた、その回答に見合う機能を選択する事は
専門家でも大変です。
Phonakのジュニア・モードは、これらの機能とプログラムを
様々な研究から専門家と一緒に開発したプログラムです。
先に述べましたように、其々のニーズは異なりますので
ジュニア・モードはデフォルトからカスタマイズして
お使いいただく事が出来る唯一の小児難聴に特化した
フィッティングプログラムです。
また、機会がありましたら詳しい内容をブログに掲載いたします。

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