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岩手大学 学生特別支援室様にて、ロジャー使用のインタビューをお受けいただきました。

2016年4月に施行されました障害者差別解消法に基づく合理的配慮の一環として大学や企業からロジャーのお問い合わせや設備導入の案件が増えております。
岩手大学 学生特別支援室様ではフォナックのワイヤレス補聴援助システム ロジャー をご活用いただいております。 今回、ロジャーのタッチスクリーン マイク ロジャー マイリンクをご導入いただきましたご担当者、新村 暁さんと、ご活用いただいている学生、島田 真優さんにお話をお伺いしましたのでご紹介いたします。
<岩手大学での支援の状況について>
島田さん 高校時代から競歩の競技選手として活動していまして、岩手大学はオリンピックの代表選手がいたこともある競歩の強豪校ということもあり入学を希望しました。その際に援助システムの存在を知ったのが支援室との関係の始まりです。
新村さん 入試の際の募集要項に、配慮が必要な学生に対する事前相談についてのご案内をしています。

今、当学では島田さんがロジャーを使っていて、補聴器を装用している学生も3名います。
ただ、ロジャーの使用方法や使用する意味などについてはもっと周りの理解度を増やしていきたいと考えています。(後述記載あり)
<ロジャーのご活用状況について>
島田さん 補聴器は中学生の時に初めて装用、その後効果の実感が感じづらくなり、装用機会が減っていく中、大学入学に併せて再度装用しました。ロジャー活用の前には、新村さんにノートテイクを週、7~8回依頼したり、授業では前方の席で受講をしたりしていましたが、聞きづらく集中できないことが多かったです。板書の書き写しは問題なかったですが、言葉で大事な話をされる際、特に英語や韓国語の授業が大変でした。
ロジャーを使うことで、今まで半ば諦めていた部分に対して、100%ではないですが聞こえるようになったことに対して自分自身も聞こうとする努力が増えました。
飲み会などでは色々なところから声がするので、なかなか活用できていません。(笑)
新村さん 島田さんは聾学校に通っていらしたわけではないので、大学に入られるまで補聴援助システムについての情報をお持ちでいらっしゃいませんでした。一般校には補聴援助システムについてはもちろん、補聴器も含め援助機器そのものの情報がほとんどないのではないかなと思います。もっと啓蒙の場面を増やしていただけると嬉しいです。

島田さん ロジャーは授業でしか使っていません。仲の良い友達や親には聞きづらい状況(補聴器装用し難聴であること)を話しているので、わからないことがあったりすると何回でも聞き直しています。
ただ、授業で先生にマイクの使用をお願いするときにも、すべての先生にすぐに使い方をしっかり伝えられないことや、依頼をする際に周りの他の生徒の目が気になったりする部分はどうしてもあります。
そういう部分も含め支援室の新村さんに色々相談をしながら解決するようにしています。
新村さん 授業のカリキュラムの作成を一緒にしていますが、教職員向けにもわかりやすい簡潔な説明資料があるといいと思っています。
 
<今後の進路やご希望>
島田さん 卒業後は、地元に戻って教職を目指したいと思っています。来月の8月から教育実習が始まります。教職になれたら、教員としてもロジャーを使用したいと思っています。周囲の理解を求めながら頑張っていきたいです。
新村さん 圧倒的に情報が不足しているなと感じます。メーカーの方にも啓蒙をがんばっていただきたいですし、自分たちも、学校内の理解度をもっともっと増やしていきたいと考えています。

取材させて頂いた新村さん(左)、島田さん(右)

【岩手大学 学生特別支援室URL:http://uec.iwate-u.ac.jp/osr/index.html
終始、とても明るい雰囲気でインタビューをさせていただきました。またお話を伺う中で色々な聴覚保障や情報保障の機器があることについての情報がお知らせしきれていないという事を強く実感しました。
1人でも多くの方に、色々な手段や道具があることを知っていただき、その中でご自身に合うものを見つけていただけるお手伝いが出来るように努力し続けて参りたいと思います。
インタビューにご協力いただきました島田さん、新村さんこの場をお借りしまして改めましてインタビューへのご協力、御礼申し上げます。

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