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全日本空輸株式会社様にロジャー導入のインタビューをお受けいただきました。

ロジャーを使っていただき活躍されている方々へのインタビューとして、
ANA人財大学、業務推進・採用チームで勤務されている森本さんに、
お仕事でのロジャーの使用状況を伺いました。
森本さんは会社でロジャーのタッチスクリーン マイク、マイリンク、
またアイリグを経由したUDトークを活用して活躍されています。
以前に導入いただいた経緯をご紹介させていただいたのですが、
今回は、就職活動中の方はもちろん、企業の障がい者雇用についてお探しの方にも
知っていただきたい様々なお話を伺いました。
<インタビューアーご紹介>
森本 健さん

全日本空輸株式会社 人財戦略室 ANA人財大学 業務推進・採用チーム
2018年4月入社 環境都市工学部エネルギー・環境工学科卒
【ロジャーとの出会い】
>森本さんがロジャーと出会ったきっかけはどのようなものでいらっしゃいましたか?
→もともとはインスパイロのFM時代からお世話になっていました。
難聴学級で使用していて、耳元で話してもらっているように聞こえるので
愛用していました。
高校から大学に進むにつれ、グループワークの機会が増えてきて、
それまではFMマイクを話者に渡して一つ一つ話をしていたのが、
対応しきれない部分が出てきてしまいました。
新しい機器を探していたところに、ロジャーペンに出会い、
色々な製品があることを知りました。
>プライべートではロジャーを使用していらっしゃいますか?
→インスパイロの時は個人で購入し、使っていました。
そのまま大学時代も使用し、新しいものは特に購入していません。
自宅ではTVを見るときに使用する程度で、基本的には学校・会社での利用が中心です。

【セルフアドボカシーの活動について】
>就職活動の時のお話に。大学時代にセルフアドボカシーを中学生・高校生にお伝えになる活動をされていたと伺いました。どういった経緯でそのような活動をされていたのでしょうか?

→学生団体の話ですね。
元々は、少し複雑な話なのですが、聴覚障がいには軽度~重度と段階があり、
世間一般でいう“難聴”と“ろう”に分けられます。
小・中学校時は声も出せるし、ある程度聞こえていたため、
口話をメインにしたコミュニケーションをとっていました。
しかし、成長するにつれ、聞き取ることが難しくなり、
何度も聞き直してしまう状況が出てきました。
幼稚園では聾学校に通っており、手話を知っていたので、
手話がもっとできたら楽にコミュニケーションが取れるのではないかと思い、
大学で手話サークルに入りました。
そこで、友人から同じ聴覚障がいをもった学生が集まる団体を紹介してもらい、
そこから活動を始めたのがきっかけです。
>ご自身が何かの器械を使ったら、どうしたら良くなるか などということを周りの人に説明する方法を講演しようと思ったきっかけは?
→まさに自分が中学・高校の時に一番後悔していたことです。
もっと相手に自分の耳が聞こえないということ、
どうやったらスムーズにコミュニケーションが取れるかということを、
友人や先生方にうまく伝える方法をもっと早い段階で
身につけておけばよかったという思いがありました。
その話を今の中学生・高校生たちに伝えていきたいと思ったのがきっかけです。
>講演をされる学生団体の方々は、皆さん同じように周りの人にどうやって自分の障がいを説明していくかという事を積極的に考えていらっしゃったんでしょうか?
→生い立ちなどの違いから、考え方や伝え方は様々ですが、
いずれは自立して社会に出る際に必要な力として
自ら配慮を求めることが重要だということは共通の意識にありました。
【学生時代の経験が就職活動に活かされた面】
>『 周りの方に自分の障害を説明していく。』という経験が、今回のANAへのご就職にあたり、役立ったという部分はありますか?

→おそらく採用担当の方も其々の障がいのイメージを掴むのは難しいと思っていたので、
自分の障がいについて、はっきりとわかりやすく伝えることが大事だと考えました。
就職活動の際には
1)自分の障がい
2)今までどんなサポートを受けてきたのか
3)会社に入ってからどんなサポートが必要になるか
という3点を明確に伝えることが出来ました。
>就職面談を受ける際に自ら依頼された具体的な配慮はどのような内容でしょうか。
→一点目は、電話を受けることが出来ないので
電話対応がない業務をお願いしたいということを最初に伝えました。
二点目は、コミュニケーション上、早口やぼそぼそとした話し方では
聞き取れないことがあるので、同じ部署の社員にも、
呼びかけるときはなるべく肩をたたいて呼んでもらえるとありがたい
ということ、加えて、会議や話かけてもらう場合は、
口元を見せて話して欲しい、ということを就職活動の時から伝えてきました。
【企業の合理的配慮体制】
>そのお願いに対しての反応は、各社さんどのような感じでいらっしゃいましたか?

→各社ともバラバラでした。
元々は大学の学部が理系の工学部出身なので、就職活動も
エンジニアになることが目標で大学に入ったのですが、
理系の職種となると、マスクを着用した仕事が必須になることが多くありました。
口元が見えないことで口話でのコミュニケーションが難しく、
マスクを外して話をしてもらいたい旨伝えると
「うーん」という難しい顔をされてしまうことが多く、
断られてしまうことが多くありました。
>配慮のお願いにお願いに対してANAの採用のご担当者の反応はどのような形でいらっしゃいましたか?
→まったく何も問題なく
「はい、わかりました。一緒により良い方法を考えていきましょう。」
と安心できる回答をもらえました。
>ANAの中で障がい者に対しての採用活動が活発に行われているというのはどこでお知りになられましたか?
→じつは採用試験に応募する際は、そのような体制があることをあまり把握していなくて、
ANAグループの特例子会社ではロジャーなどの様々なサポートがある
という話を聞いていました。
事前に情報が把握できていれば、より就職活動をしやすかったな
と思うところはあります。

【現在の職務・仕事の環境について】
>現在、職場でロジャーを含めUDトークを含め、聴覚援助の機器をどのような場面で、どのようなお仕事の際にお使いになられているかお伺いできますか?

→ロジャータッチスクリーンとマイリンク、UDトーク、
アイリグを4~5人の会議の際に使っています。
参加人数が二桁になるような会議では参加者の携帯にダウンロードしたUDトークを使用し、
発言の際にボタンを押して話してもらい、私のiPadに会話が飛んでくるようにしています。
また、最近、同じチームの中で誰かが話しているときに手が空いている人が
UDトークの誤変換を訂正する、ということを始めました。
>UDトークやiPhoneでの使い方はどなたが説明をされたんでしょうか?
→使用方法のマニュアルをANAグループで障がい者雇用推進室という部署が用意し、
グループ全体で使用できる環境にあります。
→また、全く初めて会議に出席する社員に対しても、
使用方法を社内のイントラネットで紹介しています。
>今、ご自身のお仕事での課題・目標があれば教えてください。
→まだ入社して1年目なので、まずは仕事に慣れることからが大前提ですが、
コミュニケーションをしっかりとる事を現在の課題として仕事に臨んでいます。
耳が聞こえづらいことによって
自分が把握できる情報に限りがあるということを念頭においています。
聞こえていないことを理由にして「あの人の言っていたのはこういうことだ。」
と自分で決めてしまうと、後から「全く知らなかった!」
というコミュニケーションミスが生まれてしまう可能性があるので、
会議や打ち合わせの後に必ず、
「今日の会議の内容はここまで で、こういう内容でしたよね。」
というまとめを上司に確認するようにしています。
>周りの方からの期待や職務においての指導などはありますか?
→何事にもタイミングをしっかり見定めることを意識するよう指導いただいています。
相談するタイミングはもちろん、何かを始めたりするのもタイミングを見定めながら
良いものを作っていこうというアドバイスをいただき、
これは自分には足りていないと思う部分なので磨いていきたいと思っています。
>周りの方にお伝えされたいこと
“障がいを持っている人も様々、色々なんです”という事を、
時間のある時に話しています。
「障がい」という言葉でひとくくりにして、きっとこれが出来ないんだ
という形でまとめてしまうのではなく、
同じ障がいでもあの人には出来て、この人には難しいという状況がありうるので、
個々を見て欲しいということを話しています。
【今後の目標や就職活動をする学生へのメッセージ】
>今後どのようなキャリアを積んでいきたいなとお考えですか?

→まだまだ夢は固めきれていないのですが、
ANAの目指す「世界のリーディングエアライングループ」については、
お客様にだけではなく、障がい者雇用においても通じると思っています。
障がい者雇用は日本ではまだまだ課題も多いですが、
雇用数はこれからも増えていく段階にあると思っています。
障がいに対する理解や、職場での環境整備など様々な課題がありますが、
ANAが社会の見本になるような会社にしたいと願っています。
ANAには「あんしん・あったか・あかるく元気!」という社員間の心構えがあります。
お客様に対してのサービス向上のために心がけているのですが、
採用活動においても障がい者の方に安心してANAを選んでもらって、
安心しながらあたたかくあかるく元気に働ける、
会社に来るのが楽しいと思えるような環境を作っていきたいと思っています。
そのために今出来る仕事をひとつひとつ丁寧に確実に行いながら、
障がい者の当事者である自分の視点を大事にしながらも、
障がいを持っていない方々の気持ちも考えて、
双方の考え方をうまく混ぜあわせて色々な人のハブになりつつ、
キャリアを構築していきたいと考えています。

>インタビューを読んでいただいてる方にメッセージがあれば教えてください。
→学生さんには必ず伝えているメッセージがあって、それは
「出来るか出来ないか」ではなく「まずやってみる」ということです。
何か行動を起こしていかないと物事さえも始まりません。
だめだったらなぜだめだったかを考えればいいし、
出来たのであればよかった点をさらに良いものにしていくことに繋がります。
何事においても、まずアクションを起こすことから始めてみてくださいね。
インタビュ-は以上でした。
ひとつひとつの質問にじっくり考えながら丁寧に回答をいただきました。
何かを始めるにはまずやってみる という言葉がとても力強く印象に残っています。
また人財大学の皆様の、森本さんを対等に社会人として大きくなっていってほしいという
期待と暖かさを感じるインタビュー時間となりました。
障がいを持つ人も持たない人も、共に働きやすく、
働くのが楽しい職場を作る一助の存在でありたい。
ロジャーを活用いただける場面をたくさん増やしていきたい と思います。

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