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バスケットボール選手 川島真琴さん(U21デフバスケ女子日本代表)インタビュー記事のご紹介

フォナックは、「聞こえに課題を持つ人も持たない人も、聞こえのバリアを感じない世界」の実現を目指して様々な活動を行っています。
広報誌Life is on でのインタビューや、HP・ブログで補聴器や補聴援助システムを活用いただいてる方々にお話をお伺いしているシリーズとして、今回、2018年7月にアメリカ合衆国ワシントンDCのギャローデット大学で開催された第3回U21 デフバスケットボール世界選手権の代表に選ばれた埼玉県在住の川島真琴さんに補聴器とバスケットボールとの出会い、今後の目標などをお伺いしました。

川島真琴さん

【難聴も補聴器も自然なこと】
自分は小さい頃から、周りの人と同じように体育もなんでもしてきました。
それでも高校の顧問の先生には自信がなさげに見えるといわれたことがあります。
小学校・中学校までは自分から積極的に自分の聞こえのことを周りに説明することが苦手で、そういう部分を先生に指摘されました。それからは気にせずにそういう部分を表に出して自信がついてきていると思います。
難聴のある知り合いの子で、サッカーでへディングの時にどうしても補聴器がずれてしまう、といって辞めてしまった子がいましたがその子も代わりにテニスを始めているので、もしかしたら運動の向き不向きはあるかもしれないけど、補聴器があるから運動出来ないと諦めることはないなと思っています。
耳かけ型の補聴器を使っている時は試合中のぶつかった勢いでチューブの部分が外れてしまってそのまま試合を続けたりしていたので、今のRICタイプで耳栓を着けているタイプでは外側も小さく外れたりということもなくなりました。

【デフバスケットボールU21 日本代表に。 銀メダルを獲得】

バスケットボールはお姉ちゃんが楽しいよ~と誘ってくれて小学校3年生の時に始めました。
お姉ちゃんは今は辞めてしまったんですが、私は中学も高校もバスケを続けています。練習は火曜日だけお休みであとは毎日ずっとですね。(笑)
練習も試合の時も、補聴器はつけたままなので、汗で壊れてしまったり、イヤモールドの部分に相手の人の肘が当たってシェルの部分にひびが入ってしまったりしますが(笑)つけたままで試合に出ています。
U21 世界デフバスケットボール選手権銀メダル

デフバスケのチームとの出会いは、今の高校のバスケ部の顧問の先生と小学校4年生の時にお姉ちゃん経由で紹介されて知り合って、その時に私たち姉妹が難聴というのも先生がご存じで、デフバスケの試合を見に来てみれば というお誘いをもらってから関わっています。
デフバスケは前回大会で日本は女子が初めて参加して、男女ともに銀メダルを獲得しました。
国際大会の時は大会中2週間くらい合宿状態でアメリカに行って、U21のチームなので上は19歳、下は14歳から9名のチームで行ってきました。選考時にはもう少し人数がいたんですが最終的には9人のチームで大会に参加してきました。
国際大会に出て、同じポジションの選手は自分より10㎝以上大きい選手がいっぱいで体格で負けてしまうのでとにかく走れ、スピードで勝負で速攻の攻撃をすることで銀メダルを獲得出来てとても嬉しかったのともっと試合に出ていきたいなとも思いました。
【普段は補聴器を着けたバスケ、デフの時には補聴器なし】
今の高校の顧問の先生がデフバスケにも詳しい方で、難聴のことにも詳しいかたで、誘っていただいて今の高校への入学を決めました。
高校の部活の時には先生の話を聞いているときに後ろにいると前に出て聞け!と先生から怒られることもあります。
周りの友達が自然と、声が聞きにくい場所にいたら前に出て聞きな と促してくれたりするので大変とは感じていないです。
逆に初めてデフバスケの合宿に参加したときは補聴器を外さなくてはいけなくて、先生の声もドリブルの音も聞こえないので「大丈夫かな・・」と不安になりました。
試合中にコートでポジションを取ったりするときも普段は声を出し合って位置を教え合うところを、デフバスケの時には体を触り合ってコミュニケーションをとっています。
普段の学校のバスケでは声を出さないと怒られるので違いがすごいですがどちらも楽しいです!
【これからの目標】
デフバスケについては、地元のデフバスケのチームに憧れの選手がいらっしゃって、追いつきたいなと思っています
先日埼玉で開催されたろうあ者体育大会でも先日優勝したばかりなんです。
大人になっても続けていきたいなと思っています。
チームからの応援フラッグ

次のデフリンピックの試合にも出場できるように頑張りたいですね。
高校のチームも、1年生だけで21人もいるのでベンチ争いもすごく熾烈なんです。
ベンチに入れるように頑張って行きたいです。
チームから送られたフラッグと。

終始、溌溂とした笑顔でインタビューに答えていただきました。
補聴器とも難聴とも自然な形で過ごされている姿が印象的でした。益々の活躍を応援しています!

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