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【MADE in JAPAN】フォナックの耳あな型補聴器③特殊なベントの話

先日、耳あな型補聴器のきこえを改善する「ベント」について紹介しました。今日は、その中でふれたオープンベントの「内側」について、もう少し詳しく解説します。
オープンベントは写真のように、耳あなに密着する補聴器の外殻(シェル)の一部を、大きく抉ったような形になっています。この抉った形状よって耳あな内部に触れる補聴器の面積が減ることから、異物感を軽減することができます
また、このようにベントを大きく作ることによって、耳あなの外側と内側の空気の出入りと、自分の声の骨導音の振動が、補聴器の先端と鼓膜の間にこもったり、響いたりする状況を改善することができます。

Dベントは、これまでの丸い穴の形のベントやU溝のベントと異なり、シェルの外形を保持したままで、音響的に最適、かつ装用感を向上させられるベント径を取る事が出来るよう、その形状が精密に計算され、設計されます。更にこのDベントとオープンベントの良いところ取りをした、シャークバイト・ベントと呼ばれるベントも有ります。これは文字通り、サメが噛んだ後のような形状をしており、最もよい音響特性を保ちながら、異物感や閉塞感を改善することを目的として作られています。

 

 

 

 

 

このように、ベントは様々な形状がありますが、どのベントが良いかは、耳あな式補聴器をお使いになる一人ひとりの耳のかたちや、聞こえの状況によって全て異なり、フォナックでは専用の数値解析ソフトウェアとCADを使って、お客様の耳にもっとも適合する音響最適化ベント(AOV = acoustic optimized vent)を内蔵した耳あな型補聴器を設計し、みなさんにお届けしています。☺

フィッティング時のポイント!

RICや耳かけ型のオーダーメイド耳せんでAOVを選択した頂いた場合は、フィッティングソフトPhonak Targetの音響パラメータの画面に『カップリングコード』を入力していただく必要があります。

『カップリングコード』(6桁の数字)の入力していただいてはじめて最適な音響特性を作り出すことができます。音響パラメータでの入力をお忘れなく!!

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