世界初*のDNN新チップ、DEEPSONIC™
新製品フォナック オーデオ インフィニオ スフィアは、補聴器テクノロジーでは初となる、サウンドプロセッシング専用のディープ・ニューラル・ネットワークによるDEEPSONIC™チップを採用しています。
多くの専門家や開発者たちのアイデアを取り入れ、長い年月を重ねて開発された新チップ「DEEPSONICTM」。この革新的なチップでは、AI処理により、非常に騒がしい環境下でも瞬時に「ことば」と「雑音」を分離し、雑音を最大限除去することで全方位から今までにない“透き通ったことばの聞こえ”を実現します。
「ことば」と「雑音」を分離するAI – DEEPSONICTM
世界初*となるフォナック独自のテクノロジー”DEEPSONICTM”(DEEP Spheric Optimized Neural Integrated Chip)は、フォナックが開発したディープ・ニューラル・ネットワーク(以下DNN)を使用した、サウンドプロセッシング専用のチップです。
サウンドプロセッシングのみを行うこのチップは、オーデオ インフィニオ スフィアにおいてメインチップERATMと共に配列され、デュアルチップを構成しています。
従来の補聴器チップ技術の常識を塗り替える圧倒的な処理能力と450万個ものパラメーターを持つDEEPSONICTMは、人数や方向に制限なく、マイクで拾った音を「ことば」と「雑音」に分離します。これにより、騒がしい環境においてこれまでにない透き通ったことばの聞こえを可能にしました。
DEEPSONICTMの驚異的な性能
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新機能「全方位からのことばの明瞭性」
オーデオ インフィニオ スフィアには、新プログラム「非常に騒がしい中での全方位からのことば」が採用されており、このプログラムはオートセンス OS 6.0に組み込まれています。
この新プログラムで利用可能となった、DNNを使った新機能が「全方位からのことばの明瞭性」です。この機能が、先述の通り「ことば」と「雑音」を分離しています。
騒音下における会話の場合、”全方位からのことばの明瞭性”は概ね次のフローで作動します。
- 補聴器のマイクが「ことば」と「雑音」を含めた音を拾う
- スピーチセンサーがことばの方向を検出
- ことばの方向の情報をオートセンス OSへ伝達
- オートセンス OS 6.0が聞き取り環境を分析し、分類
- 非常に騒がしい環境と分類されると、「非常に騒がしい中での全方位からのことば」を自動選択
- 音声信号に含まれる「ことば」と「雑音」を分離させるために、「全方位からのことばの明瞭性」が作動

DNNを使って行うサウンドプロセッシングは、従来の雑音抑制とは全く異なります。フォナックが従来より提供してきた「雑音抑制機能」と「指向性マイクロホン」の組み合わせでも十分に雑音を減少させ、ことばの聞き取りは改善できますが、オーデオ インフィニオ スフィアでは、さらに1つ上のレベルで雑音処理を行います。
オーデオ インフィニオ スフィアでは、雑音を抑制するのではなく、雑音を最大限除去する ー これが従来との決定的な違いです。これにより補聴器ユーザーはより話に集中でき、話す人数に関係なく、あらゆる方向からのことばも聞き取れるように設計されています。
次回はウォーターブロックについて詳しく解説いたします。どうぞお楽しみに!
[参考リンク]
フォナック補聴器ウェブサイト:フォナック オーデオ インフィニオ スフィア
一般のお客様向けウェブサイト:PHONAKブランドサイト